「運命を分ける死」
大川一郎(西田敏行)の闇献金記事に憤怒する鉄平(木村拓哉)のことを心配する大同銀行頭取・三雲が訪れてきていた。
三雲は、「ただがむしゃらに働き、アメリカへの進出と高炉建設を完成させることが、大川への一番の励ましだ」と信じている鉄平、にある噂を伝える。
闇献金の話は「政治の世界には色々な意味があるのかもしれないが、銀行家の間では別の意味がある」と言うのである。
三栄銀行は、銀行初の合併を水面下で進めていて、どの銀行も金融再編で生き残るために、一番初めの合併を狙っている。その一番手とうわさされる三栄銀行の合併を阻止しようと、どこかの銀行が黒いうわさを流したのではないかというのだ。
勿論真実は闇に包まれたままだが、鉄平には、考えを巡らすことがあった。ところが、病床の大川は、諦めていなかった。自分を陥れた人物を徹底的に探し出そうとしていたのだ。そんな父を案じる早苗(長谷川京子)は治療に専念してと頼むのだが、大川は、相反して娘婿の鉄平を案じるのであった。そんな折、大蔵省は三栄銀行と平和銀行の合併に代わる新たな合併を画策していた。
その中には何と阪神銀行も含まれているという事実を、伝えるべく、美馬中(仲村トオル)は自宅に大介(北大路欣也)を招いていた。その際、大川のうわさをリークしたのが阪神銀行だということが漏れていないか、と確認する話をしているのを、長女の一子(吹石一恵)が聞いてしまう。ところが、志半ばにして、大川は息を引き取る。
又も、鉄平に試練が…。